惑星のでき方から観測技術までの、スライドつきレクチャー。英語ですが、内容は以前カルチャーセンターの天文講座で聞いたものとかぶっていたので、だいたいわかりました。こういうレクチャーまで聞けるというのは贅沢♪ＳＦ大会といっても、フィクションに関する企画ばかりではないんですね。

先生は日本語もできる女性の方で、最後の質疑応答は日本語でもやりとりしつつ、ご自分で通訳していました。インタ～ナショナルな感じがひしひしといたしました。ジョークを入れつつ、メリハリのあるレクチャーをなさってました。

私の隣に座っていたおじさん（海外の方）が、ジョークが出るたびにこちらの様子を伺ってくるのが、ちょっとくすぐったかったです。（笑）今なら、顔を合わせて微笑めばすんだことだな、と思いますが、まだこの頃は「こなれて」なくて…愛想がなくてごめんなさいでした。（^ ^；）

歴史改変ものの作品を書いてらっしゃる作家さんたちのパネルディスカッション。（著書は読んだことがない方ばかりです。すみません（^ ^；））途中からの駆け込み傍聴で、しかも英語企画でしたが、通訳さんがとても優秀で、興味深く聞くことができました。

ひとくちに歴史改変といっても、対象となる読者がどの国の人でどういう立場かによって、評価が非常に左右される…という印象を受けました。日本人にとっては、南北戦争とか出てきてもファンタジーの設定と同じくらい距離感がありますし。（私だけ？（笑））二次大戦ネタの話も出てましたが、全体として「歴史」の受け取り方がとてもシリアスだな、と感じました。個々の政治的な信条にも踏み込んじゃうみたいで。

また、歴史を「設定」として人間を描く、というのと、思考実験として歴史改変そのものをテーマにする、というのとでは、同じジャンルとして俎上に乗せるのはちょっと難しいですね。

政治的信条など希薄な自分は、平たく言うと
「フィクションなんだから、読み物としてのリアリティーを維持できてて面白けりゃ、なんでもいいんじゃない？」
みたいな感覚なのですけど、違うものだなあ、と思いました。
観客の発言も、パネリストと対等に議論する感じで。国民性の違いを感じました。

日本と海外の作家さんをまじえたパネルディスカッション。とっても期待していた企画なんですけれど…（笑）
パネリストさんたちのやおい・スラッシュ的感覚を養ってきた個人的歴史、みたいなお話でほとんど時間が尽きました。「ディスカッション」にたどりつく前に終わってしまった感じで残念。

（いずれかのパネリストさんのファンであったら、単にこのテーマのおしゃべりだけで楽しめたと思いますが…著書を読んだことがあるのは小谷真理さんだけだったので、ちょっと外野視点ではあったかもです。損したなあ…予習しとけばよかった！）

また、「やおい」という言葉の意味づけがパネリストさんによって違っていたり、単純に情報の欠如があったりで、どうも話がかみ合っていなかったような。（^ ^；）オリジナルと二次創作がごっちゃのまま話が進んでしまったので、途中でどなたかが整理してあげるとよかったかも。
…だって、一番最後の質疑応答に入ってから、
「日本にはスラッシュみたいな（二次創作の）やおいはありますか？」
みたいな質問が出てたくらいですもん…。（^ ^；）

まだ、「ディスカッション」が成立するような基盤ができていないジャンルなのかな…という印象を受けました。
日米まじえてのパネリストなので、内輪受けネタでなんとか盛り上げる、というのもやりにくいですしねえ…でもそのへんを、やおいを社会学系からネタにしているという評論家さんが、フォローして盛り上げてました。ロード・オブ・ザ・リングのネタとかで。（笑）あれなら日米両方通じますもんね。

でも、やはりパネルディスカッションには程遠かった…純粋に日米（パネリストさんはこの二国の方のみだったようなので）の気楽な情報交換…「今、ウチはこんなんなってます～！」みたいな…に徹したら、もっと楽しめたんじゃないかしら…などとよけいなことを思いました。…いえ、思い入れがあるだけに点が辛くなるのですよ…（^ ^；）

でも、アメリカの作家さんが「わかるわかる♪」とうなずいていた例は、どうもＢＬよりＪＵＮＥな感覚ですね。年齢的なものはあるかと思いますが、共有しているのはそのへんなのかな、と思いました。それだけでも傍聴した価値はあったかも。

カメラをスペースに置きっぱなしだったことを大後悔！ほんとに後悔！みなさんツーショットを撮ってました～！（泣）
…しかし、あんなに日本語ぺらぺらの方だとは知りませんでした。そして声がすっごく素敵！一人一人、丁寧に対応してくださってて、なんだか頭が下がりました。（その分、列はなかなか進みませんでしたが（笑））

友達の分と二枚お願いしたのですが、帰ってきてよく見たら、添えていただいた言葉がそれぞれ違ってました。
子持ちだとお伝えした友達の分は「Ｐｅａｃｅ」、私のは「Ｆｏｎｄｌｙ」。なんとなく考慮して言葉を選んでらっしゃるんだなあ、と、また頭が下がる感じが。

握手のときには「支えてくれてありがとう」とおっしゃっていて、いえ、こんなミーハーにはその言葉を受け取る資格はありません…とはいえませんでしたが（^ ^；）、ひたすら恐縮でした。

カミングアウトなさってから、いろいろ政治的な活動もされているということなので、そういう意味なのでしょうね。あれ以来、ＢＳでやってるＴＯＳのカトウを見る目も変わりました…。